平澤まりこ

はじめてのことはいつだって
いい予感からはじまる

会場|
アルフレックス玉川

アルフレックス玉川では、装画・絵本の制作や食や旅にまつわるエッセイの執筆など、

幅広い分野で活躍するイラストレーター平澤まりこの作品展を開催します。

シンプルでありながら絵の中から物語を感じるような情感に溢れ、

私たちの心を惹き付けてやまない平澤氏の作品。

そのしなやかな線と色面に流れる独自の柔らかな空気感が、アルフレックスの空間に広がります。

また本展にあわせて、そのライフスタイルも注目が集まる平澤氏のトークイベントを開催します。

皆さまのお越しをお待ちしております。

curated by noie.cc

 

遥々フランスからやってきた古いプレス機に

調合したてのインクをのせ 布で拭っていく

フラットな色面から抜きとられた面は

無邪気な喜びとともにいきものとなって

紙のうえに姿をあらわす

モノタイプは一枚きりの版画

刷ったあとは何ものこらない

潔く、職人との協働がただ一枚のかたちとなる

色の重なり、インクのかすれ、布の軌跡

刷り上がるたび やぁようこそ、とハグでもしたくなる

私のなかにずっとひそんでいたものたち

いつもより大きな紙に ただそれを放っていく

光をあつめ ともに放っていく

はじめてのことはいつだって

いい予感からはじまる